夢十七夜「NHKフォト短歌」
函館は石川啄木とは深い縁がある街である。本年は啄木歌集「一握の砂」刊行100年記念の年だそうだ。
NHK函館放送局で 〜短歌と写真でつづる 我が街 函館〜なるイベントで短歌とそれにまつわる写真の募集をしていた。
短歌歴わずか二ヶ月ではあるが早速応募である。「秋歌二十首」に詠った ....ももとせに近き母親.......を手を入れて投稿である。写真は携帯パチリだ。八月の休日、ベイエリアを車いす散策のとき一枚である。
なんと、NHK大賞受賞である。知らせの手紙を読み小躍りしてしまった。舞歌.........。
夜に朝に
歳老いし母介護する
妻の戦ひ涙溢れん
母と暮らして間もなく五年になる。以前から脚の調子が悪く歩行補助用具に助けられ生活していた。ショートステイ先で転倒し、大腿骨骨頭骨折。高齢のため手術も侭ならず車いすと介護ベットの生活になってしまった。
家人は母が四十一歳の時に、難産で生んでくれた子だそうである。介護施設の勧めも聞かずに私が全部面倒みる。私しかいない。母は痴呆も進みこの二年間は壮絶なる二人の戦いである。
とある秋の夜、妻の母に対する同じ目線での戦いの傍にいて「もう良いんじゃないか。お前は充分にやったよ。思いあまっておばあちゃんを殺めるなよ」と言ったとき私の方が涙が溢れて来た。家人は一度も涙を見せない..........。
賞金まで.... |
嬉しさに涙こらえて |
嬉しさを分かち合う受賞歌の
微笑まんとして目頭熱く
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