2011年3月16日水曜日

詩集「百夜夢」


夢一夜 「眩い春の陽」


幼き頃家族で毎夏に行った地の思い出である。この地だけは今でも強烈に脳裏に焼き付いている。私たちが住んでいる町の郊外にトラピスト修道院がある。列車に乗って小一時間。前浜の彼方には函館山が横たわっている。夏の保養に家族で行ったんだろう。春三月、青函トンネルに向かう車窓から見える朝の海はきらきらと眩い。


遠くに函館山を望む



    
春の陽に 輝く臥牛 懐かしく 
      遠き思ひ出 当別の海

    


やはらかに 肩を濡らさん 春の雨 
    妻の手そっと 家路急がん



北国では春四月になると桃、梅、桜の花が乱れるように一斉に咲く。

   

陽を受けて ひらひらと舞ふ 梅桜
       心待ち待ち 春の訪れ




短歌を詠まんとして長い間、悶々としていた。詠みたい、詠みたい。三年前の稚拙な三十一文字だ.......。




2 件のコメント:

  1. 稚拙? いえいえ、伝えたいこと、感じ取っていること、
    本質は変わっていないかと。
    それが私には心地よいのです。

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  2. 滅多に人にほめられた事はありません。ましては心地いいなんて.....。短歌に親しみたいと思いつつ、還暦を超えてしまいました。昨秋、突然詠み始め、今日に至ります。全くの自分流。短歌のルールすら分かりません。暗い歌が多いのも自分では気になりますが。とにかくこの春まで詠んだ歌を時間を惜しんで投稿しています。

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